車のカタログやホームーページを見ると、“空力”や“Cd値”という言葉を目にすることが増えました。
空力に関しては、「空気抵抗をよくすることかなぁ」となんとなく分かりますが、Cd値は想像しにくい言葉ですね。
そもそも空力やCd値とは、どういうものなのでしょうか?
そこで前回、空力についてお話ししました。
※空力は車の進化に必要なことです
⇒最近、自動車界で注目の空力とは?燃費や走行性能に大きく関係
今回は続きとして、『Cd値ってなんなの?』についてお話ししますね。
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Cd値が低いだけでは、空気抵抗は小さくならない
Cd値というのは、「空気抵抗係数」のことで、空気がどのくらいスムーズに流れるかを示しています。
理論的には1.0が最大値となっていて、数値が小さいほど良いとされています。
これまではスポーツカーの性能を表す目安でしたが、最近は燃費を重視する車でも注目されるようになりました。
従来からの基準でいうと、スポーツカーやセダンならCd値は0.3をきればかなり良い方です。
新型プリウスは、空力を煮詰めた設定となっているので、Cd値は0.24という高性能スポーツカークラスの驚異的な数値を達成しています。
トラックは、こまかな技術により、Cd値は0.5くらいと意外と小さいんですよ。
ただ、Cd値が小さければ、良いというわけではありません。
空気抵抗の大きさは、“Cd値”と“全面投影面積”(車を真正面から見た時の面積)を掛けたものになります。
『空気抵抗 = 空気抵抗係数(Cd値) × 前面投影面積』
どんなにCd値が小さくても、前面投影面積が大きいと、空気抵抗は大きくなってしまいます。
なので、「Cd値を小さくしたセダン」と、「ぼちぼちのCd値の軽自動車」の空気抵抗の大きさは、ほとんど同じということもあるんです。
Cd値と前面投影面積を考慮した空気抵抗でいえば、小型のスポーツカーがもっとも有利で、大型トラックが不利になります。
ちなみに、ボディ後端は、切り落とした形状よりも、新型プリウスのようになだらかに下がっている方がいいんですよ。
空気抵抗は、速度にも大きく左右されます
空気抵抗は、速度にも左右されます。
しかも、速度の2乗に比例して大きくなっていくんです。
空気抵抗は、80km/hあたりから急激に大きくなって、燃費や走行性能に大きく影響を与えます。
一方で、低速走行時は、燃費や加速性能に、空気抵抗はあまり影響しません。
とはいっても、空気抵抗を小さくすることは、燃費向上や車の性能アップに重要なことです。
前面投影面積やCd値は、空気抵抗の低減に関わるポイントなので、今後の自動車開発ではますます重要視されていくんでしょうね。
ちなみに、Cd値を個人レベルで小さくするのは難しいですが、極端に太いタイヤを履いたり、キャリアなどを装着するとCd値は悪くなります。
Cd値だけでなく、車両重量や転がり抵抗も大きくなるので、燃費は確実に悪化します。
燃費を良くしたい人は、極端に太いタイヤを履くことや、不必要なときにキャリアをつけるのは避けた方がいいですよ。